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-- 本草綱目の入門書を作ると言うこと --

困ったときは英語にしてみるとわかりやすいことがあります。

入門書

ABC book // abecedarian // abecedarium(子供にアルファベットを教えるための)
// abecedary // absey-book // elementary book // hornbook(学校で使う)
how-to // introductory book // manual〔【略】MAN〕 // primer(ある分野の)

本草綱目は1500年代に作られた漢方薬がたくさん掲載されている書籍です。

「本草綱目の入門書を作る」ということは
きっとある分野の入門書をつくることかと思います。

・漢文の古典を現代の漢文に直す
・漢文を日本語文に直す
・日本語文を現代の解釈、切り口で精査する。

もしかしたら、学校や子供の学習用に変換することもきっと必要でしょう。

今日の資料「和語本草綱目

和語本草綱目

解説がありましたのでまずはその文を転載します。

廣益本草大成は、通構和語本草綱目とよばれ、23巻10冊本で、収録の薬物は1834種で、菖薬の1788種に46種の新種を追加している。各個の薬物には、一抱が自ら描いた図があり、古今の説を自己の見識によって取捨して引用するとともに、自らの経験を参 酌したその解説は詳細で平易である。(大塚敬節「和語本草綱目 復刻版」春陽堂 より抜粋)

著者:岡本一抱についての解説は以下の通りです。

著者:岡本一抱は通構を為竹といい、一得斎と號した。本 姓は杉森で妻の家をついだ。祖父の杏園は大閤秀吉に仕えて法印に叙せられ、父の受慶は福井侯に仕えて法印に叙せられ、一抱に至るまで、三世為竹を構した。 一抱の代になって、京師に移り、味岡三伯の門に入り、素問・露福・難経などの古典を学んだ。三伯は饗庭東庵の門人である。東庵は曲直瀬玄朔の門人で、林市 之進とともに、素問・霞椹・難経の研究に力をそそぎ劉完素や張子和の医説を信奉したので、この一派を劉張医方ともよんだ。

一抱は、三伯の門人中でも、抜群の秀才であったが、素行がおさまらないので、三伯から破門せられ、終生を古典の諺解を作ることに専念し、その著述は三十数種にのぼり、後世を稗益すること甚大で、またよくよまれた。

一抱は近松門左衛門(信盛)の弟であるが、ある時、近松が、一抱に忠告した。「お前は無学のものがよんでもわかるような 諺解をしきりに著しているが、このようなことでは、原典をよまずに、お前の諺解ばかりをよむ無学の医者が多くなって、人命を誤るおそれがあるから、やめた がよい」と。この時、一抱は素問の諺解が完成する問近であったが、筆を折って、それからは諺解の筆をとらなかったと、伝えられている。一抱は宝暦四年(一 七七四年)に没しているが、行年ははっきりしない。(大塚敬節「和語本草綱目 復刻版」春陽堂 より抜粋)

難しい書籍をわかりやすくすることは一見良いことに見えるが、一方その学問を簡素化や、無学のもの(無知なモノ)を大量に増やしてしまう。医学に関することなら命の危険が生まれるとのご指摘、確かに最もです。

長野電波技術研究所附属図書館では、せめてわかりやすい日本語に、かつ現代の植物学と本草綱目とのすりあわせは行いたいと思い、試行錯誤中です。アイデアなどありましたらどしどし、お問い合わせよりご助言いただければ幸いです。

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