-- 食べ物がない世界で起きること,今の日本で起きていないこと --
衆議院選挙を前にして,食糧自給率というキーワードをニュースでよく見かけます。
カロリーベースの自給率,金額ベースの自給率で,
政府による農家と消費者の守り方も違うようです。
今日の資料「凶荒図録(きょうこうずろく)」
凶荒図録は明治時代にまとめられた江戸時代の飢饉の様子を表したものです。
この凶荒図録の世界を食べ物がない世界とし,
この世界の現象で現代でも起きているものと起きていないもの,をまとめてみました。
現代でも起きているもの
現代では起きていないもの
- お金をだしても食べ物が買えない
- 食べ物がなくて市町村を逃げ出す(1),(2)
- 餓えのために赤ちゃんや子供が大人にかみつく(1),(2)
- 飼っている犬猫を裁いて食べる(1),(2)
- 犬や鳥に人間が追われて食べられる(1),(2),(3),(4)
- 種籾を枕にして餓死する(1),(2)
全体をみると,飢饉は子供や犬,鳥など生き物全てが饑えているのに対して
現在の食糧自給率の問題は,人間だけが困っている問題のようです。
これがカロリーベースと金額ベースの根本といったところでしょうか。