-- アルニカ (0186) --

舶來の多年生草本なれども、現今は各地に栽培せらるゝ品種なり。莖高さ一尺許に達し葉は卵形全邊にして花莖にあるものは對生す。夏秋の候ウサギギクに酷似せる黄色の頭状花を開く。
【藥】 乾燥せる花をアルニカと稱し藥用に供す。本品は微に芳香を有し、味は芳香性にして少しく苦し。成分は少量の揮發油及び「アルチン」なる苦味質を含有するものとす。内用には神經系統及び脉管系統を興奮せしむる藥用として應用するものにして、此場合は浸劑とし、一日數囘〇・五乃至一・〇の比例にて使用す。但し多服するときは中毒症を起すものなり。外用としては挫傷、切創、神經痛等に罨奄劑として使用す。其の他アルニカ丁幾を製するに使用す。(此項日本藥局方による)