大正時代の植物事典 (大植物図鑑 "イノンド")
東印度の原産種にして本邦には主として園圃に培養する一年生或は二年生の平滑草本なり。莖高さ二三尺に達し、葉柄は基脚擴かりて稍々莖を抱き、葉身は多數に細裂して絲状を呈す。夏日莖頭分岐し黄色の小花を着生す。この花は花瓣内曲し、雄蕊は花瓣より長きものなり。
【藥】 果實は藥用に供し、葉及び莖を香味料とす。