-- ゴシュユ 呉茱茰(1557) --

南部の暖地に自生すれども、通常培養せらるゝ亞喬木なり。幹高さ丈餘に達し、葉柄、葉脈、嫩枝等に軟毛を密生す。葉は羽状複葉にして、小葉は三雙乃至五雙橢圓形鋭頭を有し全邊なり。五六月頃黄綠白色の小花を短圓錐花序に開き、花後紫紅色の小果を結ぶ。
【藥】 果實を煎用すれば痔疾、感冒、疝氣、脚氣水腫、消化不良等を治し、未熟の果實を熱湯にざっと浸し、叉本果實に乾薑を等分に加へて煎用すれば便秘を治し、嘔吐を止むる外、霍?即ち夏季に起る激しき吐瀉病に特効あり。