-- カタバミ Oxalis corniculata L. 酢漿草(1572) --
大正時代の植物事典 (大植物図鑑 "カタバミソウ")

一名スイモノグサ、叉スズメノハカマと稱し、到處の庭園路傍等に普通なる多年生小草本なり。莖は地上に傾臥し、若しくは匍匐して長さ三四寸に達するを常とす。春より夏に亙り黄色五瓣の小花を着け、花後細長なる蒴を結び熟すれば裂開して種子を飛散す。
【藥】 莖葉は酸味を有するを以て此一名を有す。此莖葉を煎用すれば痳病を治するに効あり。本植物には一種葉の紫赤色を呈するものあり、アカカタバミと稱す、其の他オオキバナカタバミ、アオイカタバミ等稱する種類あり。