-- クサノオウ Chelidonium majus L. var 白屈菜(2201) --
大正時代の植物事典 (大植物図鑑 "クサノオウ")

路傍石垣の間等に多き草本なり。莖軟く其の高さ一二尺に達す。葉は一回叉は二回羽状に分裂し其の上面綠色、下面は帶白色にして微毛あり。初夏黄色の四瓣花を開く。花の外觀十字科植物にまがひ易しと雖も彼は雄蕋六本なるに比して、本種は二十本前後の多數あることにより區別せらる。本植物も亦莖葉を切れば黄色汁を出す。
【毒・藥】 有毒植物なれども叉此の莖より製せる白屈菜「エキス」は胃癌に効ありといふ。叉此の葉を爇灰の中に挿入して柔軟ならしめ、之れを腫物に貼れば即効あり。