-- サンシチソウ Gynura japonica 三七草・土三七(0248) --
大正時代の植物事典 (大植物図鑑 "サンシチソウ")

庭園に培養せらるる多年生草本にして高さ二三尺に達す。葉は大形にして羽状に分裂し各裂片鋭鋸齒を有し莖葉共に軟質なり。秋日梢上に小枝を出し各小枝上に一箇宛の頭状花を着生す。この頭状花は全體黄褐色を呈する筒状花の聚合よりなるものなり。
【藥】 本植物の葉は古來より藥用として有名なるものなれど藥局方には指定せられざる品種なり。普通民間にて毒蟲に刺されたる際其の痛みを治癒すると稱し、この葉を取り生のまま揉みて其の汁液を患部に塗布す。