印度「マラバール」半島の海岸に多く産する多年生草本にして莖高さ十尺に達す。葉は長大なる被針形にして葉膜を有す。花は花莖の上部に生じ其の構造セウガの如くなれども唇瓣は藍色にして邊縁は黄色を呈す。果實は覆果にして五乃至六箇の種子を存す。
【藥】 本植物の果實は小荳蔲と稱し、芳香性健胃藥として用ひ、其の製劑は芳香散、苦味丁幾、芳香丁幾なり。