-- タウコギ 狼把草(0217) --

多く田畦、池沼等の水邊に自生する多年生草本にして莖高さ二尺許に達す。葉は卵状被針形にして粗糙齒を有する三小葉よりなれど梢上に至りては單葉一となり何れも對生す。春日新苗を生じ秋季に至り枝梢毎に黄色の筒状花よりなる頭状花を着生す。此頭状花は總苞の外に有柄の細葉十數箇を有す。花後刺ある果實を結び他物に鉤着し種子を散布す。本種は一種葉の狭くして柳の葉の如きものありヤナギタウコギと稱す。
【藥】 本植物の莖葉を煎用すれば出血の時、下痢の時、盗汗の出づる時等に効能あり。一時肺病に特効ありと稱用せられたれども其の藥効は疑問に附せられたり。