四國殊に土佐國に多く自生する多年生草本にして莖高さ二三尺許に達し葉は長橢圓形にして先端尖り縁邊に鋸齒を有し基脚稍々心臓形を呈し短き葉柄によりて莖に對性す。夏日ジヤカウサウに酷似すれども本種は甚だ長き花梗を有する唇形花を着生す。
【藥】 本植物及び次二種何れも其の葉を花時に採取蔭乾にし興奮劑とし煎用し特効あり。叉俗に疝氣と稱する病にも効果多し。(使用法一六八頁參照)