大正時代の植物事典 (大植物図鑑 "チドメグサ")
庭園、路傍等に普通なる雜草にして細莖地上に蔓延し節々より根を生じて繁植し長柄を有する圓形の葉を互生す。この葉は頗る光澤を有し且つ托葉を附く春夏の候葉腋に花梗をぬき極めて小形白色にして淡紅暈を有する細花を小繖形花序に排列すれども殆んど球状を呈す。
【藥】 本植物の葉を揉みたる汁を手足の切り瘡に塗布すれば良く出血を止むるによりこの名あり。