-- テンダイウヤク Lindera strychnifolia 天台烏藥・烏藥(2220) --
大正時代の植物事典 (大植物図鑑 "テンダイウヤク")

元來支那の原産なれども、藥用植物として本邦に移植栽培せる常綠木本なり。幹高さ8,9尺に達し、葉は圓狀橢圓形にして先端尖り、全邊にして其の質厚く光澤を有し、3縦道を有することにくけいの葉に似たり。此の葉は常に下垂するの特性を有す。3,4月頃に至り枝梢葉腋上に鱗狀包を被り淡黃綠色を呈する小花を着生す。
【藥】 本植物は古來漢法藥として著名なり。即ち本植物の根を煎用すれば喘息、癪、胃痙攣、中風、小兒の腹の蟲、淋病、疝氣等を治するに効あり。