本邦中部以北の高山草本帶に自生する多年生草本にして莖の高さ一尺許に達す。葉は根出のものは長柄を有し匙形をなせども上方に至るに從ひ葉柄を消失す。八月頃梢上小枝を分岐し數花を開く花形前種に似たれども本種は淡紫色の細點を有する差あり。
本屬には右二種の外シマアケボノサウ、コアケボノサウ、テウセンアケボノサウ、コマカダアケボノサウ、マンシウアケボノサウ、シノノメサウの和名を有する種類あり。(松村博士植物名彙に據る)