大正時代の植物事典 (大植物図鑑 "ミシマサイコ")
一名カマクラサイコと稱し多く原野に自生する多年生草本にして莖の高さ二尺に達す。葉は狭長にして線形或は廣線形をなし上部尖り下部は漸く細く全邊にして其の質剛く數脈縦通す。夏日葉腋上に小枝を分ち黄色を帶べる五瓣を繖形に綴り花後一分許を有する橢圓形の果實を結ぶ。