大正時代の植物事典 (大植物図鑑 "ミソハギ")
山野水邊の濕地に自生する多年生草本なれども亦庭園に栽培せらる。莖は三尺許に達し葉は殆ど無柄の廣被針形にして對生し上方の葉腋より小枝を出す八月頃梢上の葉腋に三五花づつ簇生して長穂状を呈す。本花の花瓣は卵圓形をなし淡紅紫色にして六瓣を有す。
【觀】 觀賞用として池邊、河邊等に栽植す。俗に盆花叉は佛花と稱し佛時に用ふ。