大正時代の植物事典 (大植物図鑑 "ミツバシタン")
東印度原産の常綠喬木にして、幹高さ六丈餘に達するものあり。葉は三箇の小葉よりなる羽状複葉にして、各小葉は廣橢圓形をなし多數の側脈を有す。花は黄白色の蝶形花にして、蕚は五裂し多數の毛茸を密生す。花後生ずる果實は翅を有す。
【工・染】 本植物の材も亦前種と同樣赤色を呈し、木質堅牢にして諸器具を作るに重用せらる。亦樹皮を採り染料に供す。