重に深山に自生する草本にして、概形キケマンに類似すれども、根葉を除く外は缼刻頗る繊細なるを異るところとす。全體の高さ三尺に達するものあり。五六月の頃枝梢上に總状をなして黄色の花を開けども前種に比して花形稍々小なり。花後生ずる果實は細長にして連珠状をなす。 一種海邊に自生するものありハマキケマンと稱せらる。
【毒】 有毒植物にして莖葉共に一種の毒素を含む。