-- マツモ (4217) --
通常海中に産する褐色の藻類なり。體は紐状にして細長く多數の枝を出たし全體粘滑にして六七寸餘の長さに達す。食用に供す。
【食】 潮線間の岩石に群生し一所に數本づゝ集り夥しく群生す。冬期に發育し盛夏には跡を止めず寒流の影響を蒙むる所にのみ生ずるものにて北海道には殊に多し、故に北海道の土民は四五月頃未だ老成せざるものを採り生のまゝ酢味噌として食し叉日乾にして貯へ用ふるに際し水に漬け煮て食す。北越地方にては塩藏し、磐城にては十一月より四月頃迄採取し熱湯をかけ日乾にして市場に出す。