-- ユーカリ 有加利(1165) --

ユフカリ 有加利(1165)
濠洲原産の常綠喬木にして原産地にては凡そ三百尺に達するものありと云ふ。葉は卵形或は被針形をなし全邊にして小點を有す。夏日梢上葉腋に一箇づゝの花を生ず。花色は綠白色にして多數の雄蕊を具ふ。本種は生長迅速なる者にして自然地中の水分を吸收すること甚だしきを以て病原に富める濕地を乾燥し漸次健康地となすを以て廣く暖地にも培養せらる。
【藥】 本植物の樹皮及び葉を共に間歇熱解熱として煎用し、叉生鮮の葉を蒸餾して採取したる揮發油は殺菌劑及び香水の原料として重用す。
【工】 本植物の材は堅實にして耐久性に富めるを以て諸種の建築材料とし大に珍重せらる。