江戸時代、あるいはそれ以上前からあったのでしょうか。
ウチの村には、お茶講という講がありました。いや今もあります。
決められたものは何もなく、一見、ただ、お嫁さんや主婦が
どこかの家に集まってお茶を飲み、世間話をする会なのです。
江戸時代、10代の婿さんと10代のお嫁さんの結婚が普通であった頃
農家に嫁いだお嫁さんが嫁ぎ先の生活や風習に馴染めずに、
悩んだり実家に帰ってしまったり、離婚などに至らないように、
経験者の隣近所や親戚の主婦が、頃合いを見てお嫁さんを自宅に呼び
世間話をしたり、悩みを聞いてあげる会があったのです。
それをお茶講、おちゃっこ、などと呼んでいました。
呼ばれたお嫁さんは、自分の仕事を投げ出して、
お茶講に参加しても、お茶講です、といえば夫や義父、義母は
口出しできないシステムを作っていました。
それは、お茶講の主催者は神様、仏様であり、
隣のおばちゃんではない構図を作っていたのです。
さらに、お茶講を実際に主催する主婦も呼ばれたお嫁さんも公に
休める時間を作り、料理を食べたり、お茶を飲んだり、
世間話をしたり、昼寝も取っていたようです。
これまでもいろいろの講を取り上げてきましたが、すべてが
生活に密着した、うまい方法を考え出したものだと感心しています。
また、その都度、引き出され、ある時はダシに使われている、
それぞれの仏様か神様にも、ちょっとお会いして見たいと思うのです。
許されるならば感想などをお伺いしたいと不信心な私は思っているのですよ。
いやいや、何時も人間の勝手で、講の主催者をお願いしている
仏様や神様にこそ、休日を差し上げないといけないと思っているのですよ。
考えてみますと、人間はすごいですよね、人間は人間の都合で
都合の良い時に、都合の良い神様、仏様を作り上げてしまいますから。
何が恐いって、それは生きている人間ですよ。
ではまた、サマンサでした。
HOME ▶ サマンサ日記
お茶講のこと
スポンサード リンク
サマンサ日記の月別バックナンバー
タグクラウド