浅学ながら、調査した内容について、メモします。
藍は、太古から使われている。染料で、西暦500年以前に成立の神農本草経には藍実として掲載されていました。
本草綱目によりますと、藍は5種類あるのだそうです。その代表的な種類が蓼藍と木藍です。本来は、蓼藍のことを指しましたが、温暖な地域で育つ木藍、琉球藍、インドアイと別名がありますが、染料には木藍が良いとの事で、特に明治以降、藍玉という染料の素にしたインドからの輸入が拡大し、また、人工染料の開発普及があったことから、蓼藍の栽培は殆ど無くなったようです。
日本での産地は、和漢三才図会に徳島県が産地とあり、現在にいたるまで続けられております。
薬草としての利用は、解毒効果が高いとされ、虫さされに効果があるから、汁を布に染みさせて用いるとある。この用法自体が、藍染めの素になっていったのかもしれない。
6世紀に伝わったと考えられているが、平安期成立の和名類聚抄をみれば、この時点で藍が日本に伝わり、知られていたことは事は言える。
農業全書には、その栽培方法も記載されています。
藍染めの浴衣や手ぬぐいは、最も、庶民に根付いた染め物だったことが伺えます。
藍染めの一大産地として、名古屋近く、鳴海という地籍が有名でした。様々な柄が開発され、明治には、このことが語源になっているのか、寺社仏閣、建物の彫り物などを一覧にまとめた、いわばデザイン集とも言える「奈留美加多・なるみかた」という本が出版されています。
関連資料は、電子書籍や簡易和綴じ製本にて、復刻しております。ダウンロード版はリンクボタンから直ぐにもご利用頂ける書籍もございます。
・中国最古といわれる薬学書-神農本草経全3冊-
・平安時代の辞典、和名類類聚抄17-20巻-
・徳川家康が読んでいたと言われる薬の本「本草綱目」16巻
・日本最古の農書「農業全書」6巻
・江戸時代の百科事典「和漢三才図会」94末巻
・奈留美加多、なるみかた全5巻-