-- 明治時代のデザイン本「奈留美加多」なるみかた --
「奈留美加多」、ナルミカタと読みます。
発行は、明治16年(1883年)小田切春江編、全5冊、木版刷りの本です。
また、続編 全3冊を蔵書しております。
PDF電子書籍版と和綴じ製本版の価格は各巻2400円で提供可能です。
この「なるみかた」という本は、江戸時代の建築物にあるお寺などの彫刻のデザインをまとめた文献です。木版文様の集大成です。
名古屋にある東海道の宿場「鳴海」が名前の語源だと考えられます。鳴海は、最寄りの有松とともに、江戸時代有数の藍染め・絞り染めの生産拠点であり、様々な絞りのデザインが開発されていました。
この奈留美加多を元にしたデザインを藍染めのための型紙に活用していたのか、多くのデザインで知られた鳴海絞りのことをデザインの総称として「なるみかた」と呼んでいたのかは、不明ですので、今後の調査が必要です。
古い文様やデザインは、伝統的でありながら、あらためて見ると斬新な物も多く、崩し字が読めなくても、楽しめる、今だからこそ、多くの方に見て頂きたい文献です。

