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-- 七夕の本当の歴史を考える。彦星はバンドマン。 --
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明日は七夕ですね。今の暦だと、梅雨明けきらないこの時期は、彦星も織姫も、一年に一度のデートもままなりません。
私自身、古文書を読んでいて思うのですけど、これだけみんなが行っている風習なのに、何一つ知らないんじゃないかということが、古い本を見ていると本当にたくさん出てきます。本当の風習を知ったうえで、これからも続けていくべきなのではと、
わたくし、長野電波技術研究所的な七夕のことを、うちの古文書を紹介しながら、つらつら書こうと思います。間違いあったら、ぜひご指摘ください。

※追記 和漢三才図絵には、彦星は、もともと中国では河鼓という呼び名だったとあります。天の川の太鼓という意味で、音楽をつかさどる神ということになります。つまりは、バンドマン。働き者のお嫁さんと結婚したら、仕事もせず、遊んでしまうのがバンドマンの本業(語弊はありますが)。また、それに織姫も入れ込んでしまうわけです。ただ、現在、河鼓として知られていないのは、音楽的には成功せず、売れないバンドマンで、音楽より、バイトの牛飼いの方が、天帝に認められるほど才能はあったということになるかもしれません。仕事をしなくなったことを知った嫁の父が、別れさせようと画策する。そういう物語なわけです。この時、父親である天帝の目は、節穴だったのでしょうか。人を見る目がなかったのでしょうか。ひょっとしたら、この問題の果て、彦星と織姫が何千年も語り継がれる物語になると見越していたのかもしれません。さすがは最上位の神様ということかもしれません。


まず最初に、江戸時代,女子用の教科書「女大学宝箱」全1冊,PDF電子書籍,1836年版 

https://www.amazon.co.jp/dp/B07TXFNW4B/ref=cm_sw_r_tw_dp_7M9M6J53Q7P6W86Z3P42

 の七夕の風景。この本は、江戸時代の女性の暮らし方を説いていて、女性の仕事や生活の挿絵がたくさん掲載されています。

そうめん、飾ってるのではという挿絵。これ、なぜ「そうめん」と思ったかといいますと、江戸時代の風習として7月7日にはそうめんを食べる風習があったためです。ただ、この挿絵は、勘違いで、七夕のヒロイン、織姫は、織物・機織りの女神。だから、裁縫がうまくなりたい女性は、木綿の束を飾っていたそうです。ちなみに、この本には、そうめんを作るのも、女性の仕事だったと挿絵がでてきます。繊細なものを、品質を保ちながら日々続ける作業は、女性に適しているのかもしれません。

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そうめんを食べる風習については、この文献に掲載されていました。
日本の風習・暦調査は「日本歳時記」5巻,7.8.9月,七夕など,1687年版,貝原好古著

アマゾン、キンドルの読み放題に登録されました。ぜひ、ご覧ください。 

https://www.amazon.co.jp/dp/B07MD7P3DY/ref=cm_sw_r_tw_dp_U_x_E.jCCbAMRN3XF

江戸の光景なのか、七夕飾りは軒先につるしています。仙台の七夕祭りの飾りと印象がダブります。

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それじゃあ、いまのような竹飾りがないのかというと、

江戸時代の自然現象を紹介した文献「訓蒙天地辨」上巻,天文,高井蘭山 http://www.dlmarket.jp/products/detail/192176
にありました。
こと座とわし座の間に、天の川が見える。素晴らしい構図に涙するのです。

そんな、七夕も、日本の歴史をさかのぼると、930年代、平安時代成立の百科事典,PDF電子書籍「和名類聚抄・和名抄」全20巻5冊、原文 

https://www.amazon.co.jp/dp/B07KP3SMNM/ref=cm_sw_r_tw_dp_U_x_jckCCb8ADJQBV

(アマゾン、キンドルで読み放題に登録されました)の中にすでに登場しています。
彦星・牽牛もそうですが、織姫は、読みが「たなばたひめ」とあります。そもそも、七夕=たなばた。ふつうの漢字の読み方からしたら、絶対よめません。日本書紀に登場するたなばた姫と合わさったや、種と機織りという言葉が語源とか、いろいろな説があります。

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うちの摘み草の庭の一番奥には、5月、タケノコ汁を楽しんだ淡竹の竹林があるので、この時期、適当な大きさの竹を切り出してきます。これだけ数があれば、願い事しまくりです。竹も十分にあるので、販売も可能なほどになってきました。都市部で竹が手に入らない家では需要があるかもしれません。
ついでに、私が作れる、一番複雑そうな折り紙の宝船を飾っては、天の川が曇っていても、川を渡り切ってやろうという意気込みです。


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中国の七夕の物語は、中国の禁書「五雑組」全16巻8冊,PDF電子書籍,1619年成立 にも、https://www.amazon.co.jp/dp/B07KRXX551/ref=cm_sw_r_tw_dp_U_x_EdkCCbG2M1S96(アマゾン・キンドルの読み放題に登録されています)見ることができます。


七夕の物語に異を唱えている文献もあって、
江戸時代の百科事典PDF電子書籍「和漢三才図会」02巻1冊,二十八宿,天の川,七夕
https://www.amazon.co.jp/dp/B07NZDYV3F
で、彦星、牽牛は平安時代に日本でつけられた名前で、本来は、河鼓、天の太鼓という意味の星なので、彦星・牽牛を文字通り牛飼いとして扱うなんて馬鹿らしくて笑ってしまうと、訳すと本当に書かれています。そうなんです。彦星は、もっと偉大な存在なはずなのです。そうしたら、七夕の物語も、また違って見えてくるんじゃないかと思います。

最後に、アサガオは、牽牛花とも書くんです。旧暦だと、花がちょうどよい季節なのですけど、彦星は今年こそデートできるのか。花が咲くのか。そんなことを考えるのでした。


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